第二回「KLab Expert Camp」のメンターを担当させて頂きました。
先週9/8~9/12の期間中 KLab Expert Camp(KEC)というイベントの第二回目が開催されていて、それにメンターとして参加していました。
当日の様子はハッシュタグ「#KLabExpertCamp」を追ってもらえれば確認できます。 twitter.com
参加者の方々にめちゃくちゃ刺激を貰えていた5日間でしたので、終了して数日たってますが未だにロスを感じています。
皆さんとMeetで会話しながら作業するのはとても楽しかったですし、僕自身も色々と学びになることが多くてよい経験となりました。
KLab Expert Camp(KEC)とは
KECは、技術的に深いテーマに取り組んでいる学生の発掘・育成を目的とした KLab の新しいインターンの取り組みです。
第一回目当時の様子や、どういった経緯で開催されたかといった内容は以下の会社のブログに詳細に書かれているのでよかったら見てください。 dsas.blog.klab.org
色々と事情があり今回の第二回はオンラインでの開催となりました。
開催の経緯
堅苦しいことを書きましたが、シェーダー関連でインターンをしたいという話が最初に会社であって、普段Twitterでシェーダを使って何かしらを制作されている皆さんの(メンター含めた) オフ会 交流の場になればいいなと思って人事部の担当者ともう一人のメンターの @gam0022さんと一緒に色々企画させてもらいました。
弊社で私と @gam0022 がメンターを担当する3日間のインターンが開催されます!
— かねた (@kanetaaaaa) 2020年2月14日
私が担当するGLSL Compoでは3日間シェーダー芸で遊ぶだけのかなり特殊なインターンなので少しでも興味があればお気軽にエントリーしてください!https://t.co/DQoCNxqrc4
最初はオフライン開催でGLSLを用いた映像制作と、Unityを用いた映像制作二つの部門に分けてそれぞれのコースで講義を行いつつ3日間で作品を作ってもらい、部門ごとに投票システムで順位を決めるというデモパーティのようなものを構想していました。
ただ3日間はさすがに期間が短すぎると思っていたのでいろいろ相談した結果、5日間での開催へと変更されました。(それでも短すぎますが....)
また残念ながら延期に延期を重ねてオンラインでの開催となってしまい、運営メンバーが一人しかおらず管理の面で懸念の声があったため、コースを統合しての開催となりました。
当初の予定とは色々と異なってしまいましたが、参加者からはよい交流の機会になったといった声も聴けたので開催させていただいてよかったです。
どういったことをしたのか
事前準備
事前準備として講義資料に利用するアニメーションのシェーダーを作ったり、ライティングの資料を作るために以下の記事でも書いたように復習を兼ねて勉強したりしていました。 nanka.hateblo.jp
講義用の資料制作自体は開催の一か月ほど前から着手し始めて、自分の筆の遅さもあって開催日前日にようやく完成しました。。。
その他いろいろな事務作業であったり、郵送であったりといった大変そうな作業はすべて人事部の方にやっていただきました。ありがとうございます...
期間中
期間中は基本的な進行や管理などは人事部の方に全てお任せさせていただいたので、僕は二度の講義と参加者からの質問対応などに集中していました。
一回目の講義
一回目の講義は「距離関数プリミティブを用いたモデリングとライティング」というタイトルで、昨年の4月ごろに作成したThe cake is a lie.というフラグメントシェーダーオンリーの作品のモデリングとライティング部分をアニメーションを交えつつ解説しました。
本インターンの期間中、全4回の講義を行います。
— Kの27乗 (@oktillion27) 2020年9月8日
初日の本日は、1つ目の講義を実施しました。
明日以降も、個人で開発を進めて頂き、技術メンターによるフォローをさせてもらいつつ、他の講義も行っていきます!#KLabExpertCamp pic.twitter.com/g5KRMIJdwG
そのシェーダーを書いた当時の記事はこちらです。この記事を書きながら見返したんですが既に懐かしいですね... nanka.hateblo.jp
二回目の講義
二回目の講義は、「今日から始める盛り盛りポストエフェクト」というタイトルで、今回のインターン延期直後に、 @lucknknock さんと @butadiene121 さんが主催された Shader1WeekCompo に投稿させてもらった、 Delayed という作品で使用したポストエフェクトの解説を行いました。
3日目の本日は、講義を2つ実施予定です。
— Kの27乗 (@oktillion27) 2020年9月10日
1つ目の講義は、先程終了しました。
質問タイムでは、鋭い内容のものもあり、参加者の皆さんは終始集中して臨んで頂いていたようでした!#KLabExpertCamp pic.twitter.com/MZhlm3NKxC
講義するネタに困っていたときに、ちょうどShader1WeekCompoが開催されたので良い機会でした。とても感謝しています。
講義の内容としては、Delayedで実装した描画パスを一つずつ順番に解説して行き、しょぼい描画結果から徐々に綺麗な画面になっていくところをお見せしていきました。
なんかもっとかっこいいタイトルにしたかったんですが、何にも思いつかなかったのでIQ低そうなタイトルになってしまいました。
感想
参加者のレベル高すぎ
まず最初に出てくる感想は、参加者のレベル高すぎという事です...
4日間というかなり短い期間でしたが、参加者全員がちゃんと作品を完成させて5日目の成果発表でしっかりと発表されていました。
中には精神と時の部屋で作業したのか?と思うほどかなり密度の濃い作品があったりして、メンターは成果発表の前に作品を見る機会があったんですが開いた口が塞がらないというのはこういう事なのかという感じでした...
正直自分では4日間で何かしらを完成させるという事ができる気がしないです。参加者の方々は無茶ぶりに答えてくださって本当にありがとうございます。
かなりニッチなインターンでしたが人が集まってよかった
シェーダー+映像制作というかなりニッチなテーマで人が集まるかどうか、実はすごく不安だったんですが、蓋を開けてみると当日は13名も参加してくださり本当に安心しました。ありがとうございます。
他にも参加予定の方々がいたのですが、イベントそのものの延期等で残念ながら都合が合わずに参加できませんでした...
参加できなかった方々にも、せめてもと思い期間中利用する予定だったネームカード(冒頭の画像のやつです)や、おやつセット等をお送りさせてもらいました。
講義で何かしら知識を持って帰ってもらえてよかった
今まで専門学校やテックイベント等で講義をした経験は何度かあったんですが、ほとんどが初心者向けの講義でしたので、今回既にシェーダーがめっちゃできる参加者の皆様に向けて、簡単すぎる内容にならないように結構プレッシャーを感じていました。
事後のアンケートなどを見ると大半の方には講義を通して何かしらの知識を吸収して頂けたようで本当に良かったです...
講義後にも参加者の方からとても沢山の質問を頂けたので、興味を持ってもらえているんだなと安心しました。
期間中制作した作品に早速今回の講義内容を実践してみた、といった声が、成果発表中に聞けたりしたのでメンターとして参加させていただいて本当にありがたいことでした。
反省点もいくつかある
今回開催させていただいて反省点もいくつかありました。
特に
- 提出物のレギュレーションが定まっていなかった
- 後出しで音声の後付けを許可した
といったような提出物に関わる内容は参加者を混乱させてしまっただけではなく、成果物の品質にも影響を与えてしまったと思います。
次回こういったイベントをやる際はしっかりと固めてからやりたいです。
最後に
特段偉いわけでもないのに、期間中は終始偉そうにアドバイスとかコメントさせていただきましたが、参加者が4日間という超短期間で製作された作品はどれも素晴らしいものでした。僕が同じ期間貰えてもこれだけ素晴らしい作品は作れないと思います。
今回はメンターとインターン参加者という立場でしたが、グラフィックや映像が好きな友人としてこれからも仲よくしてもらえたらうれしいです。
参加者の皆さん5日間本当にお疲れ様でした。
参加者のブログ記事リンク
既に数人のインターン参加者が参加報告をブログに書いてくださっていたので、こちらにリンクを貼っておきます。 発見次第随時追加します。